CDNのOSS比較【2026年版】NginxとVarnishで自社CDN・キャッシュサーバーを構築
オープンソースラボ編集部 ・ 2026年6月13日
Cloudflare(無料〜)やAWS CloudFront(転送量課金)は便利ですが、自社のインフラでCDN相当のキャッシュ・エッジ機能を実現したい場合はOSSが選択肢になります。
CDN・コンテンツキャッシュが必要な場面
- 静的ファイル(画像・CSS・JS)の配信を高速化したい
- APIレスポンスをキャッシュしてオリジンサーバーの負荷を減らしたい
- 複数リージョンのPoP(エッジ)サーバーを管理したい
- WebSocket・リアルタイム通信の負荷分散をしたい
OSS CDN・キャッシュ比較表
| ツール | キャッシュ | TLS終端 | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Nginx | ✅ | ✅ | リバースプロキシ・静的配信 | 最も広く使われる・多用途 |
| Varnish | ✅(高度) | ❌ | HTTP専用高速キャッシュ | キャッシュ性能が最高・VCL設定 |
| Traefik | ✅ | ✅ | Kubernetes・マイクロサービス | 自動Let's Encrypt・動的設定 |
| Apache Traffic Server | ✅ | ✅ | エンタープライズCDN | Yahoo!・Appleが利用 |
Nginx:最も広く使われるリバースプロキシ
Nginx(公式サイト↗・GitHub↗)は世界で最も使われるWebサーバー・リバースプロキシOSSです。静的ファイル配信・SSLターミネーション・負荷分散・キャッシュをすべて担います。
# /etc/nginx/conf.d/cache.conf
proxy_cache_path /var/cache/nginx levels=1:2 keys_zone=my_cache:10m max_size=1g;
server {
listen 80;
location / {
proxy_cache my_cache;
proxy_cache_valid 200 1h;
proxy_pass http://upstream;
}
}
詳しくはNginx公式ドキュメント↗およびVarnish公式サイト↗を参照。
DevOps関連OSSはDevOpsカテゴリから。セキュリティ設定とTLS管理はセキュリティカテゴリも参照。
Varnish:HTTP専用の高性能キャッシュ
Varnish Cache(公式サイト↗・GitHub↗)はHTTPキャッシュに特化したOSSです。VCL(Varnish Configuration Language)で細かなキャッシュルールを記述でき、Nginxよりキャッシュ性能が高いです。ただしTLS終端はできないため、NginxやTraefikとセットで使います。
選び方
| ユースケース | 推奨 |
|---|---|
| 汎用リバースプロキシ・静的配信 | Nginx |
| 高性能HTTPキャッシュ | Varnish(Nginx前段) |
| Kubernetes・自動証明書 | Traefik |
| 大規模CDN構築 | Apache Traffic Server |
まとめ
2026年のOSS CDN構築:Nginxが最も汎用的で始めやすい選択肢です。高負荷なコンテンツ配信にはVarnishをNginxの前段に置くのが定番パターンです。
よくある質問(FAQ)
Q. CloudflareをOSSで代替できますか?
DDoS防御・グローバルPoP・Workerなどのフルスタック代替は困難です。ただしキャッシュ・TLS・負荷分散だけならNginx+Certbotで代替できます。
Q. Let's Encryptの自動更新はどうすればいいですか?
CertbotとNginxを組み合わせると自動更新が設定できます。Traefikは設定ファイルにメールアドレスを書くだけで自動Let's Encryptが動きます。
Q. 画像最適化(WebP変換等)もできますか?
Nginxはngx_webpモジュールでWebP変換が可能です。ただしImageProxyやimgproxyの方が画像変換に特化しており使いやすいです。