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Slack代替のオープンソース5選|月額費用ゼロのチームチャット

Slack代替のオープンソース5選|月額費用ゼロのチームチャット

オープンソースラボ編集部2026年6月11日

チームチャットのコストに悩んでいるなら、セルフホスト型OSSが解決策になります

Slackの料金プランは、プロプランで1ユーザーあたり月額925円(年払い)から始まります。50人のチームであれば月額46,250円、年間で55万円を超えるコストになります。さらにメンバーが増えるほど費用は比例して膨らみます。

こうしたユーザー数課金モデルに代わる選択肢として、オープンソースのチームチャットツールが注目されています。自社サーバーにインストールするセルフホスト型であれば、ソフトウェアライセンス費用はゼロ。データも自社管理できるため、情報セキュリティ要件が厳しい企業にも適しています。

本記事では、Slackの代替として実用的なオープンソースツールを5つ紹介し、それぞれの特徴と選び方を解説します。


Slack有料プランとのコスト比較|50人チームの試算例

まず、規模別のコスト感を整理します。

ツールライセンス費用主なコスト50人・月額目安
Slack プロ商用ユーザー課金約46,250円〜
Slack ビジネスプラス商用ユーザー課金約78,000円〜
Mattermost(OSSエディション)MIT/Apacheサーバー代のみ3,000〜10,000円程度
Rocket.Chat(Community)MITサーバー代のみ3,000〜10,000円程度
Zulip(OSSエディション)Apache 2.0サーバー代のみ3,000〜10,000円程度

※サーバー代はVPS利用時の目安。クラウドのスペックや構成によって変動します。

セルフホスト型OSSの場合、50人規模であれば月額1〜2万円以内に収まるケースが多く、年間で数十万円の削減が見込めます。ただし、サーバー管理の工数(社内ITリソースまたは外部委託費)は別途考慮が必要です。


5つのオープンソースチャットツール、特徴まとめ

1. Mattermost

MattermostはSlackに最も近いUIを持つツールです。チャンネル・ダイレクトメッセージ・スレッド返信など、Slackユーザーが違和感なく移行できる設計になっています。

Slackからのインポート機能も公式に提供されており、過去のメッセージ履歴を移行しやすい点が評価されています。エンタープライズ向けのE0/E10/E20プランもありますが、Team Editionは無制限ユーザーで無料利用可能です。

防衛省や金融機関での採用事例があり、セキュリティ要件が厳しい組織への導入実績も豊富です。

おすすめ対象: Slackから移行したい企業、コンプライアンス要件が厳しい組織


2. Rocket.Chat

  • URL: https://rocket.chat
  • ライセンス: MIT(Community Edition)
  • GitHub Stars: 約38,000以上

Rocket.ChatはOSSチャットの中でも機能が豊富で、チャット・ビデオ通話・ライブチャット(カスタマーサポート用)を一体化したプラットフォームです。

Omnichannel機能によりWebサイトのチャットサポートとチーム内コミュニケーションを統合できるため、カスタマーサポート部門を持つ企業に特に向いています。200以上のインテグレーションに対応しており、GitHubやJIRAとの連携も容易です。

Community Editionは無料ですが、一部の高度な機能(SSO、ゲストアクセス上限など)はエンタープライズプランに限定されています。

おすすめ対象: カスタマーサポートとの統合を検討している企業、多機能を求めるチーム


3. Zulip

Zulipはスレッド型チャットに特化した設計が特徴です。Slackのような「チャンネル+リアルタイム発言」ではなく、「ストリーム(チャンネル)+トピック(スレッド)」という2階層構造を採用しています。

この設計により、後から参加したメンバーが文脈を追いやすく、非同期コミュニケーションを重視するチームに高い評価を受けています。Dropbox、Recurse Center、大学・研究機関での採用実績が多い傾向があります。

クラウド版(Zulip Cloud)はオープンソース組織・教育機関向けに無料プランも提供しています。

おすすめ対象: リモートワーク中心のチーム、非同期コミュニケーションを重視する組織


4. Matrix(Element)

Matrixはチャットのための分散型オープンプロトコルで、ElementはそのクライアントアプリケーションにあたるOSSです。異なるサーバー間でもメッセージをやり取りできる「フェデレーション」が最大の特徴です。

エンドツーエンド暗号化がデフォルトで有効になっており、プライバシーとセキュリティを最優先するチームに適しています。フランス政府やドイツ連邦軍が採用しており、政府・公共機関での採用が世界的に増えています。

ただし、Matrixサーバー(Synapse)の運用はやや複雑で、技術的なハードルが他のツールより高めです。

おすすめ対象: セキュリティ・プライバシーを最優先する組織、将来的に複数組織間の連携を想定するケース


5. Jitsi Meet(コミュニケーション補完として)

厳密にはチャットツールではなくビデオ会議ツールですが、Slackの代替構成として組み合わせて使われることが多いため紹介します。

ブラウザだけで参加できるWebRTCベースのビデオ会議システムで、アカウント不要で会議を開始できます。MattermostやRocket.Chatとのインテグレーションも提供されており、チャット+ビデオ会議をOSSで完結させる構成が可能です。

おすすめ対象: Zoom・Google Meet費用もあわせて削減したいチーム


ツールの選び方|3つの判断軸

OSSチャットツールを選ぶ際は、以下の3点を基準にすると整理しやすくなります。

① 移行コスト(Slackとの類似度) 移行の手間を最小化したい場合はMattermostが最有力候補です。UIや操作感がSlackに近く、インポート機能も充実しています。

② 運用できる技術リソース 社内にLinuxサーバーを管理できるエンジニアがいればどのツールも導入可能ですが、Matrix(Synapse)は設定が複雑なため、技術力に余裕がある場合に推奨します。技術リソースが限られている場合は、Rocket.ChatやMattermostのDockerコンポーズ構成が比較的導入しやすいです。

③ 必要な機能セット

優先機能推奨ツール
Slackライクな操作感Mattermost
カスタマーサポート統合Rocket.Chat
非同期・スレッド中心Zulip
高度な暗号化・フェデレーションMatrix(Element)
ビデオ会議の完全OSS化Jitsi Meet(併用)

まとめ

Slackの代替となるオープンソースチャットツールは成熟しており、中小企業でも十分に実用できるレベルに達しています。50人規模のチームであれば、年間で30〜50万円以上のコスト削減が現実的な範囲です。

最初の一歩として、まずMattermostかRocket.ChatをDockerで立ち上げ、小規模なチームで試用してみることをおすすめします。どちらも公式の日本語ドキュメントやコミュニティが整備されており、初期導入のハードルは以前より大幅に下がっています。

データを自社で管理しながらコストを抑えたい場合、セルフホスト型OSSは有力な選択肢のひとつです。


※本記事の情報は執筆時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

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